JRC全日本ラリー選手権 前半戦総括
2022年もJN1クラスでトップドライバーをサポート!ENDLESSユーザーが最高峰クラスで上位争いを展開
概要/Outline
国内外のレースシーンで活躍するENDLESSはラリーシーンでも活躍。世界ラリー選手権のWRCでTOYOTA GAZOO Racing、M-SPORT FORD WORLD RALLY TEAMをサポートするほか、国内最高峰シリーズとなる全日本ラリー選手権、JRCでもトップドライバーおよびトップチームをサポートしており、2022年もENDLESSユーザーたちが上位争いを展開している。

まず、最高峰のJN1クラスでは2018年および2019年のチャンピオン、新井敏弘をサポートしており、第3戦の久万高原ラリーで3位入賞。さらに、これまで最高峰クラスで9回のタイトルを獲得した奴田原文雄もENDLESSのサポートドライバーで、第2戦のツール・ド・九州で2位に入賞したことは記憶に新しいだろう。

さらにR5仕様車、シュコダ・ファビアR5を駆る福永修もENDLESSユーザーで、第1戦の新城ラリーで3位、第3戦の久万高原ラリーで2位、第4戦のラリー丹後で2位につけるなど、得意なターマックラウンドで3度の表彰台を獲得している。

一方、JN5クラスで活躍するMATEX-AQTEC RALLY TEAMもENDLESSのサポートチームで、トヨタ・ヤリスを駆る小濱勇希が第5戦のモントレーを制したほか、同じくヤリスを駆る渡部哲成も同ラウンドで2位につけ、シーズン4回目の表彰台を獲得するなど若手ドライバーたちが躍進していることも2022年のトピックスと言えるだろう。

このようにシーズン序盤からENDLESS勢が各クラスで猛威を発揮。シーズン終盤にはENDLESSユーザーが得意とするグラベル連戦が控えているだけに、2022年もENDLESS勢がタイトル争いの鍵を握ることになるだろう。
2022年の全日本ラリー選手権 Japanese Rally Championship 2022
全8戦で争われる2022年の全日本ラリー選手権、JRCは2021年のJN3クラスチャンピオン、ヘイッキ・コバライネンが最高峰のJN1クラスで猛威を発揮。シュコダ・ファビアR5を武器に5戦中4戦を獲得するなど圧倒的な強さを見せ付けたほか、第3戦の久万高原ラリーではTOYOTA GAZOO RacingでトヨタGRヤリスを駆る勝田範彦がシーズン初優勝を獲得しているが、その背後ではENDLESSのサポートドライバーも激しい上位争いを展開している。

なかでも、注目したいドライバーがSUBARU TEAM ARAIでスバルWRXを駆る新井敏弘だ。JN1クラスにおいてスバルWRXは車両重量が最も重いマシンながら、新井は第1戦の新城ラリーで4位、第2戦のツール・ド・九州で5位に着けたほか、第3戦の久万高原ラリーでは3位入賞。モノブロックキャリパーおよびローター、パッドともにENDLESSのブレーキシステムを採用したWRXで表彰台を獲得していた。残念ながら、第4戦のラリー丹後は7位に沈むほか、第5戦のモントレーではSS2でクラッシュを喫し、そのままリタイアすることとなったが、SS1でベストタイムを叩き出すなど、持ち前のスプリント力を見せつけていた。

また、自社チーム、NUTAHARA Rally TeamでトヨタGRヤリスを駆る奴田原文雄もENDLESSのサポートドライバーで、開幕戦の新城ラリーは13位に終わったが、第2戦のツール・ド・九州では2位入賞を果たし、表彰台を獲得した。その後も第3戦の久万高原ラリー、第4戦のラリー丹後で4位につけるなどENDLESSのモノブロックキャリパーおよびローター、パッドを装着したGRヤリスで安定した走りを披露している。残念ながら第5戦のモントレーはミッショントラブルに祟られてリタイアすることとなったが、ベテランドライバーのパフォーマンスはいまもなお健在と言えるだろう。

この新井、奴田原に続いてTHREE FIVE MOTORSPORTの福永修もENDLESSのサポートドライバーで、ENDLESSのブレーキパッドを装着したシュコダ・ファビアR5を武器に素晴らしい走りを披露している。新城ラリーで3位につけると、久万高原ラリーおよび丹後ラリーで2位入賞。いまだ未勝利ながら、ターマック5連戦で3回に渡ってポディウムフィニッシュを達成したことも称賛に値する。

そのほか、LUCK Junior Rally TeamでスバルWRXを駆る若手ドライバー、三枝聖弥もENDLESSのブレーキシステムを採用したスバルWRXで躍進。JN1クラスへの参戦は1年目のルーキーながら、新城ラリーで5位につけるとツール・ド・九州で7位、久万高原ラリーで6位、ラリー丹後で8位と着実に完走。残念ながらモントレーはリタイアに終わったが、着実にスキルアップを果たしているだけに、三枝もまた今後の成長が期待できる逸材と言える。

一方、JN5クラスに目を向けるとMATEX-AQTEC RALLY TEAMもENDLESSのサポートチームで、ENDLESSのブレーキパッドを装着した3台のトヨタ・ヤリスが上位争いを展開している。

まず、圧倒的な安定感を見せているのが渡部哲成で、新城ラリーで3位につけると、ツール・ド・九州、久万高原ラリー、モントレーで2位に入賞。未勝利ながら5戦中4戦で表彰台を獲得している。さらにチームメイトの小濱勇希もラリー丹後で2位につけると、モントレーで今季初優勝を獲得。残念ながらJN5クラスに初参戦の吉原將大は苦戦を強いられており、これまでの最上位はツール・ド・九州の6位入賞が精一杯……といった状況だが、着実な成長が窺えるだけに終盤戦では上位争いに加わってくることだろう。

このように2022年のJRCでもENDLESSユーザーが活躍。とくにJN1クラスの新井、奴田原はグラベル戦を得意とするだけに第6戦のラリー・カムイ、第7戦のラリー北海道では両ドライバーがトップ争いを左右する可能性が高い。今年もJN1クラスおよびJN5クラスではENDLESS勢がタイトル争いの主導権を握るに違いない。