ニュル24時間レース レポート
伝統のニュル24時間レースをマンタイ・レーシングのポルシェが制覇!
レポート/Report

コロナ禍で2度目となる伝統のニュル24時間レース(ADAC TOTAL 24 HOUR RACE)が6月5日、6日にニュルブルックリンクで開催されました。昨年は日程を9月に変更し且つ無観客での開催となりましたが、2021年は通常通りの日程で、開催直前の変更で厳格な制限つきでありながらも観客を迎えての開催が実現しました。

とてつもなく長いコースでは、激しい雨が降っている場所、ドライ状態の場所そしてスタート時に各チームが選択したタイヤの違いなどにより、各所でコースアウトする車両や、接触する車両が続出。一部では速度制限区間も設定された。

そんななか、11番手からスタートした911号車 Manthey Racingの Porsche 911GT3Rがハイペースでオーバーテイクを繰り返しながら順位を上げ、4周目にはトップをいく4号車 AMG GT3を直線でとらえ首位に立ちました。

その後も目まぐるしく変化するコンディションに翻弄されるように順位を入れ換えながら夜を迎えます。レースの4分の1が経過した21時30分に、深い霧による視界不良を理由に赤旗中断に。

夜が明けてからも霧は晴れず、繰り返し赤旗の延長が決定され、実に14時間半もの中断のあとレースは再開されました。残り3時間半というスプリントのようなレースとなる中、中断前にトップを競っていた1号車 BMW M6 GT3, 4号車 AMG GT3, そして911号車 MantheyのPorsche 911 GT3Rが再び激しいトップ争いを展開します。

しかし、AMG GT3はクラッシュを喫し、BMW M6 GT3もトラブルでガレージにマシンを戻してしまうことに。唯一、生き残っていたマンタイのポルシェが、もう1台のROWE RacingのBMW M6 GT3の猛追を振り切り、わずか8.817秒という僅差を守り、マンタイ・レーシングとして7度目の総合優勝を果たしました。

2位には同じくエンドレスのブレーキ製品を使用するROWE Racingの98号車BMW M6 GT3が入り耐久レースでのブレーキの優位性を証明してくれました。

7月の終わりには、もうひとつの伝統的な24時間レース、スパ24時間レースがベルギーのスパフランコルシャンで開催されます。ニュル24時間では最上位クラスだったGT3のみで争われるスパ24時間は、より激しいレース展開が予想され、またサーキットレイアウトによっても更にブレーキへの負荷が高いレースとなり、ブレーキ性能の真価が問われることとなります。

このレースにおいてもトップを争うであろう多くの車両にブレーキ製品を提供し各チームをサポートしてまいります。