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2015年東京オートサロン。エンドレスブースに並ぶ2台のオールドカー。アルファロメオジュリエッタスパイダーとあまり見慣れない車・・・・・「モーリスマイナー1000コンバーチブル」1958年式のイギリス製のオープンカー。あまりなじみが無く、知らない人の方が多いのではないかな?

この車の制作担当者は入社2年目の「花里祐弥」まだまだ新人のメカニックである。そんな彼にはちょっと荷が重い仕事かもしれないけど、そこは花里社長の指示。しっかり作業していただきましょう!!

エンドレスには2台の「モーリス」があります。花里社長がかなり前に知人から購入したもので、今回の「マイナー」と「トラベラー」。トラベラーはマイナーと同じ顔をしているのですが、後ろは木枠が貼られたオシャレなバンタイプ。このトラベラーは花里社長も気にいっており、頻繁にドライブしていたので知っていましたがマイナーはガレージの片隅で眠っていたみたい(笑)

そもそもモーリスマイナーの出展が決まったのはジュリエッタの制作から約1ヶ月後の9月25日。会場に展示するにあたり、もう1台並べてアピールしたいという花里社長のアイディアからだった。「エンドレスブレーキキャリパーKIT」を組み込むのはもちろん、仕上げのクオリティにもこだわり「エンドレス」の物作りの情熱を見てもらいたいという考えからだった。
2014年9月25日-26日 ■モーリス製作開始
アルファロメオジュリエッタスパイダーの入庫から1ヶ月後、もう1台の車がガレージに入庫した。 車輌の名前は「モーリスマイナー1000コンバーチブル」。 年式はアルファより1年古い1958年製である。 入庫と同時に車輌をバラす作業が始まっていた。 2014年9月26日 、車輌から取り外しされたエンジンや部品類など 大きな破損等はないが、年式相応の劣化具合があった。 取り外した部品はそれぞれオーバーホールと再塗装など施す為、全てバラバラにされた。 全ての部品を外されたボディは塗装の為、その翌日に志摩鈑金へ持っていった。

(レポート 村田信博(ドライバー))
この日からモーリスとジュリエッタ、2台同時作業が進行する。作業メニューとしては、各部オーバーホール、パーツ類の再塗装、外観のオールペイント、内装張り替えなど。担当者の花里メカを中心に分解作業が始まる。
エンジン、ミッションなどをバラされた車体はエンドレスの展示車両の塗装や、各板金塗装をしていただいている「志摩板金」に運び込まれ、外観の補修からのオールペイントまでをお願いします。
搭載されていたエンジンは地元レース屋の松井さんがオーバーホールをしてくれます。元気に回っていた調子のいいエンジンだったためチェックを兼ねて通常のオーバーホールを依頼。入手困難なパーツ類は埼玉県のMINI専門ショップ「G-CLIMB」渋江さんに相談します。
実際に渋江さんはエンドレスまでこのエンジンを見に来てくれたのですが・・・
「通常モーリスのエンジンは1000cc、しかしこのエンジンは1300ccで、オイルエレメントの取り付け位置が違っていたりと、どうやらブロックもなんか違うような・・・・コレ、かなりの珍しいモデルだね・・・」
ガスケットKITや、その他のパーツを発注するにあたりいろいろ調べたいということでエンジンを持ち帰ってもらいました。
この間エンドレスでは車からバラされていたパーツの磨きや、再塗装などをジュリエッタの作業と同時進行で進んでいきます。
ボディは志摩板金で細かい部分のパテ埋めから各部部品のチリ合わせ等が進み、キレイに仕上がっていくのです。花里社長も何度となく志摩板金に足を運び細かなアドバイスや確認などをします。やっぱり気になるんですね!!


2014年9月末~11月15日
志摩鈑金での様子
塗装する為の下地処理。
(レポート 村田信博(ドライバー))
ボディの作業はほとんど終了しこの日から「パールホワイト」にオールペン」が始まりました。ブース内での塗装、乾燥を終え各部組み付けを行っていただき、仕上げの磨き作業を残して11月19日に花里メカは車を引き取りに向かいました。パールホワイトに塗られたボディは約1ヶ月半の時を経てエンドレスガレージに戻ってきました。
このころジュリエッタはボディ作業待ちだったため、スタッフみんなでモーリスの作業に取り掛かります!!
当初、外装をオールペイントし、ちょこっとキレイにして展示しよう!なんて話でしたが、各部パーツをバラしたり、キレイに塗り上がったボディを見て、花里社長は「足回りや他のパーツも外してキレイに仕上げよう!!」花里メカに告げる。彼は必至で作業スケジュールをコントロールする。
一方エンジンは渋江さんよりパーツも届き、松井さんが自分のガレージで組み付け作業をしてくれています。花里メカはガレージでの作業が一段落すると毎日松井さんのガレージに顔を出し様子を見たり手伝ったりします。少しずつ「責任者」としての自覚が出てきてるってことかな??
大きな仕事を任され、分からない事も多かった花里メカ、周りにも助けられ、なんとか作業は進んでいましたが、この辺からなんとなく「空回り」してきます。思ったように作業が進まなかったり、他のスタッフはそれぞれの仕事もあったりと段取りもうまくいかない。自分だけでがんばろうとすればするほど空回り・・・
そんな状況に花里社長からは「段取りしっかり組んで後1週間で仕上げろ!!」と花里メカに激が飛ぶ。追い詰められていた花里メカは「1週間なんかじゃ完成できないですよ!!こっちもがんばってるんです!」と反発。2人はぶつかりましたが、花里社長が伝えたかった意図を、まだ若い花里メカは理解できなかったのですね・・・・
多少イライラもある花里メカでしたが、出来る限りの作業をし、分からないことは積極的にスタッフに相談します。このころから頻繁に花里社長と連絡を取り合い、相談、確認、さらに進み具合の報告などをするようになってきます。彼なりに何か気がつく所があったんでしょう!
各部パーツはキレイに組み上げられ、ボディに組み付けが始まります。フロントのサスペンションは「ト―ションバー」のため取り付け方で車高は下げられます。リアはリーフスプリングなので組み方を変えることにより下がる。しかし正直自分たちはそんな事やったことが無くて・・・・やっぱり花里社長に相談します。「フロントは3山ずらして組み付け、リアはリーフを4枚逆にして組めばいい感じに下がるんじゃないかな??」フロントは斉藤メカと花里メカ、リアは自分とちょくちょくお手伝いしてくれる中村取締役と作業します。パーツの組み付けは順調に進み、外装から内装組み付けへ。もともとメーターはスピードしかないため、小林メカが「オートメーター」製のタコメーター、油圧計、水温計を、オリジナルメーターパネルを制作し取りつけます。作りものが得意な小林メカの製品は純正のようにキレイにおさまっています。内装は「花装」で制作してもらった「赤」で統一。パールホワイトのボディとのマッチングもステキです。ライト周りや再メッキしたメッキ外装パーツも組み込まれ、ゴールは確実に近づいています。
一方、松井さんにお願いしていたエンジンが上がってきました。赤の「ちぢみ塗装」でカラーリングされたヘッドカバーを装着し、キレイに仕上がったエンジンはすぐに搭載します。純正のシングルキャブは「ウェーバー」に変更。
ミッションその他を搭載し、いざ「着陸!!」めっちゃシャコタン!!カッコイイ!!かなりカッコイイ!!!花里社長も大満足!!しかしそこで小林メカが「コレ・・・・最低地上高9cmある??」測定すると・・・足りない・・・・「んー、カッコいいけどしょうがない、上げるか!」って事で足回りをばらします。フロントは斉藤メカが2山アップ。リアは自分がリーフ1枚を組み換え。しかしフロント高すぎ、リアはまだ低い・・・」やっぱり難しい・・・3回目の変更でようやくベストな車高となりサスペンションは終了!
「BRID」でレッドレザーに貼り替えてもらったフロント&リアシートはさすがのクオリティ。「ENKEI」で用意していただいたアルミホイールはジュリエッタと同じ「all9」の15インチ。そこにセットするのはもちろん「エンドレス4POTキャリパー&カービングスリットローター」この時点ですでに12月に突入していた。
正直作業中の2度手間などが多くあった事もあり、「順調」とは言えない状況でしたが新人花里メカもこの少ない時間でかなり成長した。まぁ失敗して花里社長に怒られる事はしょっちゅうだったが(笑)「あいつにも責任を持って仕事をやるって事を学んでもらいたいし、甘やかせたくない。新人メカには荷が重いのも良く分かってる、でもチャレンジしてもらいたい!」自分はそんな花里社長の言葉を聞いていた。



2014年11月19日~
鈑金塗装を終えて、ボディが戻ってきた。
同じ時期にメッキパーツの再メッキ処理をされた部品も戻ってきた。


2014年11月21日~
塗装を終え、ボディに付いていた足回り関係を一旦バラして塗装を施す。 塗装をする前に、古い塗装やサビ部分を全て剥がす。


2014年11月28日~
写真1枚目は塗装され全てを組み付けたリヤアクスル関係 写真2枚目・3枚目はボディに取り付けされたフロントアーム関係と室内のペダル関係取り付け 写真右はテールランプ、ウインカーとリヤバンパーが取り付けされたリヤビュー。 車内の奥にみえる黒いものはガソリンタンク。


2014年11月29日~
新たに組み直し、再塗装されたエンジンが搭載。ヘッドカバーはキャリパー塗装にも使われている、「ちぢみ塗装」を採用。キャブレターもウェーバー製の40Φに変更。ヘッドライトはPIAA様の2輪車用ヘッドライトにHIDキットを組んで装着。


2014年12月1日~
外装関係や足回り関係を取り付け。ここから同時進行で作業は花装様で作っていただいた内装関係の貼り込みも始まった。


2014年12月2日~
エンジンの調整とともに、キャブレターをウェーバー製40Φに変更したので、K&N製クリーナーを装着。プラグコードは永井電子様が「ブルーポイントプラグコード」を特注にて製作していただいた物を使用。同時進行している内装の貼り込み作業。ブリッド様で張り替えしていただいたリヤシートを装着。


2014年12月5日~
仮ではあるが、キャリパーとローターを取り付け。運転席、助手席ともにブリッド様に貼り替えしていただいたシートを取り付け。


2014年12月8日~
エンケイ様よりホイールが届き、タイヤを装着してジャッキから降ろし、地上へ着地させた。 まだこの時点では完成ではなく、車高の調整や幌の取り付けなどが残っている。


2014年12月9日~
幌部分の取り付け及びタコメーター、水温計、油圧計の取り付け。追加メーターのパネル部分はワンオフの製作物。

(レポート 村田信博(ドライバー))
最後の作業は「幌」の取り付け。バラバラだった車両は新人メカのがんばりと周りの方の協力により完成!!花里メカも嬉しさを噛みしめます。
しかし、花里社長から「すぐに車検に出してオートサロンに乗っていけるように仕上げろ。」とさらなる指示が出る。花里メカ、一息つく暇もなくちょっと疲れ気味・・・スタッフもサポートしたいところですが、ジュリエッタとの同時作業のためなかなか手を貸してやれない「ゴメン・・がんばってくれ!!」
書類などを用意し花里メカは車検所に車を持ち込むが、オイル漏れがあったり、車体番号が分からなかったりといろいろとトラブルが発生。そのたびに車検所に足を運び1つ1つクリアしていきます。彼の中では「ここまでやったんだ、社長が認めてくれるまでとことんやりきる」と踏ん張っていたのはスタッフみんな分かっていた。もちろん厳しい事を言う花里社長も分かっていたことだろう!
そんながんばりもあり検査は無事合格!!すぐに車を引きあげ志摩板金さんに仕上げの磨き作業をお願いする。年末の忙しいところ志摩板金さんはすぐに作業を終わらせてくれました。なぜ急ぐかと言うと、最後の大仕事がまだ残っているのです!
花里社長が絶対的信頼をおくマフラー屋「アルトラック」にてエキマニ&マフラーを制作してもらう。アルトラックには毎年マフラーなど依頼していますし、困った時にはいろいろ助けてもらっています。今回ジュリエッタは作業の都合上間に合いませんでしたが、モーリスは志摩板金から引きあげたその足でアルトラックに入れます。細かい指示は一切なし。「横山君の好きに作ってくれてイイよ!」と花里社長はお任せ。
ここから完成まではジュリエッタに専念します!!


■2015年1月5日
(レポート 村田信博(ドライバー))
アルトラックから連絡をもらいモーリスを引き取り。エンジンルームに存在感のあるロングレイアウトのステンレス製3本等長エキゾーストマニホールドに無駄なくストレートレイアウトのマフラー本体。サイレンサーはロードクリアランスと消音を考え小型の物を2つ仕様。テールパイプはチタンのエンドでキレイなブルーに色付けされている。さすがアルトラック!!職人でありこだわりと情熱を持った「イイ仕事」が見るだけで分かる逸品となっています。最後に少し汚かった「幌」は花里社長、萩原常務が時間をかけてキレイにしてくれました。
約3ヶ月ちょっとで完成した「モーリスマイナー」今回責任者を任された花里メカの感想を聞いてみた。

花里祐弥 「最初に社長より「責任者」を指名された時は「えー!そんなのオレに出来るの??まぁなんとかなるか!」なんてちょっと気楽に考えていました。しかし、いざ作業が始まると思ったようには進まないし、花里社長からのリクエストやダメ出し(笑)はどんどんエスカレートし、うまくいかない自分にも、どんどん内容が増えて行く作業にも正直イライラすることも多かったです。そんな状況から社長の意見に納得できなかったり、反発することもありました。また、「人を動かす」ということの難しさも痛感しました。人に動いてもらうには、まずは「自分」が先頭になって動かないとついてきてもらえない。今回の作業を通じ、社長は口でガミガミ言ってるだけじゃなかったなぁ・・・・いつもガレージにきてはツナギを来て、みんなが手を付けない細かい磨きや自分たちが面倒になることを黙って作業してくれていた。そんな姿を見てたから、僕らは安心して自分たちの仕事に集中出来た。」

そして完成した「モーリスマイナー」を見て、「オレが手掛けた車がここまで出来た」という感動と共に、周りの人の協力のありがたさを感じることができた。一人では絶対にここまでのクオリティの仕事はできなかったし、作業の遅い自分をみんな「責任者」として見てくれて、助けてもらった。みんなで1つの仕事をやり遂げるって素晴らしい!頼りになる先輩たちには頭が上がらない!
厳しい事を言ってた社長が伝えたかったのってこういうことなのかな?この仕事を担当させてもらった事により自分的にちょっと成長できたのかもしれないな!
花里メカの作業は正直まだまだ「ザツ」だし、もっと勉強が必要だと思います。しかしモーリスマイナーを制作し、メカニックとして、そして社会人として成長したのは間違いないですね。
「祐弥は口だけでまだまだポンコツだ(笑)これからもアイツのためにオレは甘やかさない!でも・・・まぁ良くがんばったんじゃないかな!いろいろ反発してきたりもしたけどオレはこの業界で40年以上やってきた。まだ2年ちょっとのアイツには理解できないかもしれないけど「担当」を任せることによって、ほんの少しでもオレの「気持ち」を伝える事ができたならそれでいいんだ。まぁ何度もブチ切れそうになったけどね(笑い)」
もちろんスタッフみんなで、がんばって作り上げた「モーリスマイナー」ですが、ただ車を制作しただけではなく、若いメカニックを人として大きく成長させたプロジェクト。オートサロン会場でお客様の注目を浴びる「モーリスマイナー」の横には目を輝かせながら車の説明をする花里祐弥責任者とそれを上から嬉しそうに見ている花里社長の姿があった。

作業に携わったスタッフはみんな「モーリスは社長と祐弥で作った車みたいなものだね!」と話します。

雪の多い長野県ですが、天気のいい日は決まってモーリスを嬉しそうにドライブしている花里社長がいて、まだまだ怒られながらそれを作業する花里メカの姿があります。これからもこの光景はしばらく続いていきそうですね(笑)
車両制作と「エンドレスの裏話」、いかがでしたか??

■モーリス完成
約2ヶ月の期間を経て完成。 オリジナリティを崩さず現代版にレストアし、安心して長く乗れるように仕上げました。


オートサロン展示
無事オートサロンにて展示をすることができました。関係者・協力企業様、誠にありがとうございました。

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