レースレポート
スーパー耐久シリーズ 2025 Empowered by BRIDGESTONE 13号車
トップページ >> モータースポーツページ トップ >> スーパー耐久シリーズ 2025 Empowered by BRIDGESTONE 13号車 レポート

マシン #13 ENDLESS GRヤリス 参戦クラス ST-2クラス
Aドライバー/花里 祐弥
Bドライバー/石坂 瑞基
Cドライバー/伊東 黎明
Dドライバー/岡田 整
監督 / 中村 稔弘

<#13 ENDLESS GRヤリス>


2024シーズンはシリーズランキング2位で終えた#13 ENDLESS GRヤリス。富士24時間では優勝を飾るなど一時はシリーズランキングトップを走っていたが、シーズン後半には走行マイレージが重なったことによるシャシーの疲労が見られ、思うようなスピードが得られていなかった。そこで2025シーズンはマシンをGRヤリス後期型にチェンジ。

後期型はフロント周りを中心に全体的にボディ剛性が見直されている。それをベースにこれまでのノウハウを活かし、自社ファクトリーで車両製作を完了。開幕戦もてぎに持ち込んだ。

ドライバーは昨年から引き続き花里祐弥/石坂瑞基/伊東黎明/岡田整の4名だ。練習走行序盤では電気系トラブルも見られたが原因を特定して改善。車両側の電子制御が変わったことでハンドリングに変化があり、アンダーステアが強い状況だが、それを徐々にセットアップで改善していく。

予選
A 花里 祐弥 2'05.558 クラス6番手

B 石坂 瑞基 2'05.938 クラス7番手

C 伊東 黎明 2'09.438 クラス5番手

D 岡田 整 2'10.052 クラス1番手

→予選結果:7位/8台中


GRヤリスの走るST-2クラスは日曜日のRace2のみ。土曜日はRace1が行われる都合で45分間のフリー走行のみの走行となった。そのため練習走行で確認された電子制御の変化によるアンダーステア改善を試みるも、セットアップに使える十分な走行時間が確保できず完全な解消には至らなかった。

迎えた日曜日朝の予選も、Aドライバー花里はクラス6番手、Bドライバー石坂はクラス7番手と望んだ順位ではなかった。しかしながらCドライバー伊東、Dドライバー岡田は予選走行でその改善に努め、セッティング変更をしてハンドリングを修正していく。

決勝レースは予選終了後2時間後に始まるため、大幅なセット変更は難しいが、どこまで上位に食い込めるか。レースでは一つずつ順位を上げ、大事な開幕戦でシリーズポイントを積み重ねたい。
決勝
決勝結果:クラス2位

決勝は12時34分に4時間の耐久レースがスタート。予選3位の#7 新菱オートDXL☆MART☆VARISエボがピットスタートを選択したことにより、#13 ENDLESS GRヤリスは6位からのレースとなる。

スタートドライバーは石坂。その後は花里→伊東→岡田と繋ぐプランだが、2番手の花里にはAドライバー規定に従い60分の乗車義務がある。コース上のアクシデント次第では、花里がショートスティントで伊東にバトンタッチし、最後に再度花里がドライブすることも選択肢の一つだ。

レースがスタートしてすぐに#6 新菱オートDXL☆ネオグローブEVOXをパスし、石坂は5位に浮上。上位は#72 OHLINS CIVIC NATS、#95 SPOON リジカラ CIVIC、#743 honda R&D Challenge FL5とシビックタイプR勢が占め、4位に#225 KTMS GR YARIS、その次に#13 ENDLESS GRヤリスが続く。石坂は5位からのポジションアップとはならなかったが、スティント終盤では2分9秒台を記録するなど速さと安定感のある走りを見せる。

32周目、石坂から花里に交代。タイヤ交換はフロント2本のみだったが、安定したペースを刻んでいく。上位を走っていたシビック2台にトラブルが発生したこともあり、残り2時間の時点で#72に続く2位で花里が走行。差は約30秒の差がある。花里のペースはトップとほぼ同じなため、なかなか差は縮まらない。ただリアタイヤが摩耗してきたことでアンダーステアが和らぎ、ハンドリングのバランスが良くなってタイムが安定してきたと花里から無線が入る。

62周目、花里から伊東に交代。タイヤは再びフロント2本のみ交換。コースにはそのまま2位で復帰となった。トップの#72との差は18秒。ここでしっかりと差を詰めて、最後のスティントにつなげていきたい。一方3位の#225とは約20秒の差。こちらも追い上げて来るが逃げ切りたい。

そんな中トップの#72にピット作業違反によるドライブスルーペナルティが課せられ、伊東が思いもよらぬ形でトップに立つ。

93周目、残り時間約30分で最後のピットイン。ドライバーを伊東から岡田に交代。タイヤは摩耗状態をメカニックが目視確認し無交換を決断。ドライバーチェンジと給油のみの最短時間でピットアウトし、トップでコースに復帰。約20秒後方から#225が迫ってくるが、トップを守りきって優勝を狙う。

リードを保ち走行していた岡田だったが、残り時間5分となったところで#225が約1秒後方まで迫る。抑えきれるか岡田。残り3分、3コーナー進入で#225に抜かれ2位へ後退。そのままチェッカーを受け2位でゴールとなった。わずかに優勝に届かなかったが、手応えのあるレースで今シーズン上々のスタートとなった。





【FCY導入】
・14:26'33~14:28'35


Super 耐久の詳細については、チームの公式ウェブサイトをご覧ください。

https://supertaikyu.com/
ドライバー・監督コメント
●Aドライバー 花里 祐弥

2025シーズンより後期型に進化したGRヤリスへマシンチェンジを行いました。新車製作の都合上走行マイルも少ない中で迎えた開幕戦、マイナートラブルも有りましたが、予選決勝までにチームの皆で改善できたことから改めてチームワークの良さを感じました。

昨シーズンより新作のバンプラバーMBR LBタイプという、レートの立ち上がりが鋭いハイレスポンスタイプのバンプラバーを投入し、マッチングを探りましたが、走行時間の都合上従来のMBR FBRタイプへ戻しました。予選からになりましたがデータがある分アジャストは出来ました。

パッドに関しましては昨年開発したレース材をベースに、後期型より変更になったABS、車両姿勢制御に合わせた摩擦材を投入しました。ブレーキに厳しいもてぎで投入でしたが、終始安定したフィールで4時間を走りきれました。一方FCYなどで低速になった際の要改善点も確認できたので、24時間に向け引き続き開発を行います。

結果はデビューレースとしては予想もしなかった2位でした。チーム全体が誰ひとり手を抜くこと無く戦っての2位でしたので、意味がある2位だったと思います。

レースでは観る人を魅了することが出来たので満足でした。次は2連覇中と得意な富士24時間耐久レースとなります。大一番に向け引き続きマシン開発を行っていきますので、応援の程宜しくお願い致します。
●Bドライバー 石坂 瑞基

今シーズンは車両が後期型GRヤリスに変更となり、時間が無い中準備して頂いたチームには本当に感謝しています。レースウィーク当初は新車特有のトラブルや車両制御の違いに戸惑いました。限られた時間の中チーム全員で知恵を絞り出して、最善の状態でレースへ送り出して頂きました。

結果は2位でしたが、非常にポジティブな2位でした。新型マシンのポテンシャルの高さ、チームの総合力の高さを感じ、チーム皆が前を向けるレースでした。次戦は3連覇の掛かった24時間レースです。今年はブレーキの開発において、24時間持つだけではなく制動力やフィーリングの良いものを開発出来るよう貢献していきたいです。

●Cドライバー 伊東 黎明

今シーズンも昨年と同じく13号車から、同じ布陣で戦えることになりました。さらに今年は後期型の新車となり、時間の無い中メカニックの皆さんが車を作って下さいました。

レースウィークは初日から電気系トラブルが続いてしまい、思うようにセットアップを進めていくことができず不安が多くありましたが、決勝では2位を獲得することができました。次戦は富士24時間となります。少し期間が空くので、テストをしっかりと行い3連覇に向けて十分な準備をして挑みたいと思います。今シーズンも応援宜しくお願い致します。

●Dドライバー 伊東 黎明

今回から新車という事で、時間のない中チームがクルマを準備して頂きました。走り出しでは新車ならではのトラブルもありながら、少ない走行時間でセットアップを進め、現状のベストマシンで走る事が出来ました。

決勝ではラストスティントを担当させて頂きました。トップを守る事が出来ませんでしたが、次戦鈴鹿スキップをプラスに捉え、24時間に向けて準備して行きます。応援ありがとうございました。

●監督 中村 稔弘

今回から新車となり、さまざまなトラブルも想定していました。実際、練習走行では走行中に電源が落ちるトラブルがありましたが、原因箇所を特定して改善することができ、そこからはノートラブルで走り切ることができました。

レースでは最後の最後に抜かれて惜しくも2位になってしまいましたが、戦闘力に手応えを感じることができました。昨シーズンが苦しいスタートだったことに比べるとかなり良いスタートになり、今シーズンに希望を持てる結果となりました。

自社製品ではサスペンションはもちろん、今回も細かいセッティングを施してバネレートやMBRなどテストしています。そこから得たデータをフィードバックして製品に活かして行きたいと思います。