レースレポート
スーパー耐久シリーズ 2024 Empowered by BRIDGESTONE 第5戦 13号車 スーパー耐久レース in 鈴鹿
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マシン #13 ENDLESS GR YARIS 参戦クラス ST-2クラス
Aドライバー/花里 祐弥
Bドライバー/石坂 瑞基
Cドライバー:伊東 黎明
Dドライバー:岡田 整
監督 / 中村 稔弘

<#13 ENDLESS GRヤリス>

第4戦もてぎはST-2クラスが“お休み”だったためシーズン4戦目となる鈴鹿。開幕戦SUGOは4位だったものの、第2戦の富士24時間の優勝と第3戦オートポリスの2位によりシリーズランキングトップに立った#13 ENDLESS GRヤリス。2位の#225 KTMS GR YARISと7.5ポイント差の77.5ポイントとなっている。3位以下からは56.0ポイントの#72 OHLINS CIVIC NATSをはじめとしたシビックやランサーが追い上げてくる展開だ。

本レースでもAドライバー花里がプロ認定されたことによるドライブスルーハンディキャップが義務付け。またこれまでのレース結果によって課せられるウェイトハンデも今回は55kgと重くのしかかる。優勝に向けては難しい条件が揃うこの鈴鹿戦ではあるが、チームは重量増の影響を受けにくいサスペンションセッティングを目指して開発を行ってきた。表彰台、そして願わくは優勝を果たし、チャンピオンシップで優位に立ちたい。
予選

A 花里 祐弥 2’20.144 クラス6番手

B 石坂 瑞基 2’18.478 クラス3番手

C 伊東 黎明 2’22.482 クラス3番手

D 岡田 整 2’23.858 クラス3番手

→予選結果5位/8台中

9月28日(土)14時00分から予選が行われた。曇り空の鈴鹿は30℃近く蒸し暑い状態。Aドライバー花里はクラス6番手、Bドライバー石坂はクラス3番手をマーク。Cドライバー伊東は決勝を想定したガソリン満タン状態で走行し、セッティングを確認しながらクラス3番手をマーク。Dドライバー岡田も鈴鹿サーキットへの習熟を深め、クラス3番手タイムを記録。ウェイトハンデによる重さもあり予選結果は5位となったが、マシンセッティングも順調に進んでおり、5時間の決勝レースではコンスタントのラップタイムを上げて上位に食い込みたい。
決勝

決勝結果:3位

決勝日は朝から時折激しい雨が降る天候。しかしながら11時頃には雨が止み、スタート延長など無く無事にレーススタートを迎えた。このあとの天気予報ではしばらく雨は降らないということで、チームはウエット路面の中、スリックタイヤでのスタートを選択。スタートドライバーは初めてスタートドライバーを務めるDドライバー岡田。不安定なコンディションの中無事にスタートを切るも早々にピット入口でクラッシュが発生し、FCYが導入。

ドライブスルーハンディキャップを消化したいタイミングだったが、ピット入口でクラッシュが発生したためにピットインできずコース上にステイとなった。FCYが終わったタイミングでドライブスルーハンディキャップを消化して7番手に後退。コースに復帰すると前方には6番手の#225 KTMS。シリーズスタンディングを考えると前に出てポイント差を広げたいところだ。

約70分走行して28週目に岡田が6位でピットイン。#225をオーバーテイクとはならなかったものの、アクシデントなど無くスティントをこなした。ここでAドライバー花里にチェンジし、最低運転義務時間75分を消化する。路面のうちレコードライン上は完全に乾き、タイムもドライコンディションと変わらない状態。タイヤはフロントのみを交換して最短時間でコースに復帰。

30周目、130Rでクラッシュが発生しFCYが導入。#13 ENDLESSはすでにルーティンのピット作業を終えていたため、コース上にステイ。そこから順調に花里が走行し、スタートから2時間40分ほどのタイミングで石坂にドライバーチェンジ。タイヤ4本を交換。

石坂がハイペースで追い上げる中、トップが戦線を離脱したこともあって3位までポジションをアップ。徐々に差は詰まり、トップの#225まで約30秒差まで迫ったところでピットイン。残り約1時間、最終スティントを伊東に託す。タイヤは2本交換でピット滞在時間を短縮する作戦を実行し、トップを目指す。

ピットアウトして間もなくST-3クラスのマシンとの接触があるも、レーシングアクシデントと判定。車体へのダメージも少なく、伊東は無事に走行を再開する。残り40分で2位の#72 OHLINSとの差は約5秒。トップ#225とは27秒。トップとの差は縮まらないが、伊東のプッシュにより#72の差を段々と縮めることに成功、残り10分で2位まで1.9秒と迫る。残り時間僅かの中、2位まで届くかギリギリの勝負となった。

残り時間7分、2位と1秒差にまで迫ってきた。112周目、ついに背後まで迫りテール・トゥ・ノーズの勝負となったがオーバーテイクは叶わず。3位でレースを終えた。

※FCY導入
①11:55’04~12:00’06
②13:06’22~13:13’04
③13:21’59~13:31’08
④14:44’29~14:47’21
⑤16:20’34~16:26’40




Super 耐久の詳細については、チームの公式ウェブサイトをご覧ください。

https://supertaikyu.com/
ドライバー・監督コメント
●Aドライバー 花里 祐弥

今回の鈴鹿ではテスト時から調子が良く、順調にテストのメニューをこなすことができました。MBRのデータも取れましたし、ダンパーオイルの粘度指数を下げリアダンパーの動きをさらに良くすることで、アンダーステアの対策をするなど新たなチャレンジもできました。そのため今後に活きるレースとなりました。

ドライバーとしてはバックマーカーの処理というより、抜かれるときのタイムロスが自分自身の課題だと思っています。ピット作業は今回も素晴らしかったです。シリーズランキングは2位になりましたが、残り2戦もチャンピオン目指して頑張ります。
●Bドライバー 石坂 瑞基

レーススタート直前から雨が降って難しいコンディションでしたが、岡田選手が良いペースでつないできてくれたので、そこからそのリズムを保って頑張って走りました。クルマとしてはMBRのセットを詰めたことで、タイムを出しつつフロントタイヤを痛めないセットに行き着くことができました。

決勝も狙い通りのクルマの動きで、フロントタイヤをいたわることができて、最後までペースが落ちなかったことは素晴らしいことでした。結果は3位でしたが、実力は出し切れた結果で悔いはないです。シリーズランキングではまだまだトップを狙える位置なので、残り2戦頑張りたいと思います。
●Cドライバー 伊東 黎明

今回は悔しいレースになりました。走り出しからクルマのバランスがよく、いつも以上に走りを詰めることができました。ロングラン中心にバランスを重視しただけあって、いつも以上にロングのペースに自信があって、良いペースで周回できました。

終盤2位のクルマに迫りましたが、結局抜くことができませんでした。強いていえばもっと最初からハイペースでいけばよかったかなとは思いますが、シビックはストレートが速く、なかなかトラフィックのチャンスもありませんでした。唯一のチャンスも良い方向にはならなかったですね。シリーズを考えると#225の背後まで行きたかったです。悔しいですが、また岡山でみんなと一緒に頑張ります。
●Dドライバー 岡田 整

初スタート担当、鈴鹿ウエット初走行、雨でのスリックタイヤ初走行と、初物だらけの今回でした。スタートドライバー申請後に雨が降り出し、正直緊張するシチュエーションでしたが、ミスなく走れました。フォーメーションラップまでの手順もミスなくできて、初のローリングスタートもきっちり走れてよかったです。

走り始めはめちゃくちゃ滑る状況で、自分がこれでラップを落としては合わせる顔がないと思い頑張りました。まだまだ他車との抜いたり抜かれたりで自身のペースが乱れるなど課題はありますのでそこを改善したいと思います。みんなにつないで3位でチェッカーを受けられ良かったと思います。
●監督 中村 稔弘

鈴鹿はエンジンパワーがタイムを左右するサーキットで、シビック勢が速いことはわかっていました。そこでできるだけのことをやってきたのですが、わずかに#72に届かず3位となりました。また、#225にも届かなかったのですが、走りにもピット作業にもミスはなく、さらなるコンスタントラップの引き上げが重要になると痛感しました。