3月19日(日)、2023年FIA世界ラリー選手権(WRC)第3戦「ラリー・メキシコ」の最終日デイ4がメキシコ中央高原のレオンを起点に行われ、ENDLESSがブレーキ製品の供給においてパートナーを務める TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組 (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)が優勝。エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は総合3位で、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)は総合4位でフィニッシュしました。
デイ3終了時点で総合2位エバンスに35.8秒差を築いていた首位オジエは、リスクを排した確実性の高い走りを続け、今大会最長となる35.63kmのSS21「オタテス」は3番手タイムでクリア。続くSS22では4番手タイムとなり、エバンスとの差は22.5秒に縮まりました。しかし、ボーナスの選手権ポイントがかかる最終のパワーステージ、SS23「エル・ブリンコ」でオジエは今大会5回目となるベストタイムを記録し優勝。開幕戦ラリー・モンテカルロ、そして今回のラリー・メキシコと2戦2勝を達成しました。また、ボーナスポイントも最大の5ポイントを獲得した結果、第2戦ラリー・スウェーデンに出場しなかったにも関わらずドライバー選手権でトップに立ち、2番手のティエリー・ヌービル(ヒョンデ)に3ポイントのリードを築きました。
デイ3で、総合3位のヌービルと僅差の戦いを続けた総合2位のエバンスは、最長ステージのSS21で今大会初のベストタイムを記録。ただし、サスペンションにダメージを負ってしまい、それをリエゾン(移動区間)で自力で修理して戦いを続けました。エバンスはヌービルを2.7秒リードした状態で最終ステージに臨みましたが、逆転を許し総合3位でフィニッシュ。総合2位ヌービルとは0.4秒差でした。
不利な早い出走順により、デイ2で首位オジエに1分近い遅れをとったロバンペラは、デイ3終了時点で総合4位まで順位を挽回しました。しかし前後のライバルと大きなタイム差がついていたため、ロバンペラは最終日の目標をパワーステージに定め、フルアタックを敢行。コーナーで走行ラインがワイドになりリヤウイングに大きなダメージを負うも4番手タイムを記録し、総合4位でフィニッシュすると共にボーナスの2ポイントを獲得しました。しかし、ドライバー選手権ではランキング首位に立ったオジエと4ポイント差の3位に後退しました。
WRC次戦は、4月20日から23日にかけて、クロアチアの首都ザグレブを中心に開催される「クロアチア・ラリー」です。2021年に初めてWRCとして開催されたこのイベントは、今年で3年目。路面はターマック(舗装路)となり、ステージは高速なセクションとテクニカルなセクションの両方を含むラリーとなっています。
ラリーの詳細については、チームの公式ウェブサイトをご覧ください。
https://toyotagazooracing.com/jp/wrc/