レースレポート
スーパー耐久シリーズ 2023 開幕戦 鈴鹿サーキット 13号車
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マシン #13 ENDLESS GR YARIS
Aドライバー/花里 祐弥
Bドライバー/石坂 瑞基
Cドライバー/伊東 黎明
Dドライバー/岡田 整
監督 / 渡海 正雄

ST-2クラス #13 ENDLESS GR YARISは継続での参戦。

Aドライバーに社員ドライバーの花里 祐弥を据え、若手ドライバーの石坂 瑞基、伊東 黎明、岡田 整の4人体制となる。

今回はリアサスペンションに、新たなチャレンジとなるコイルオーバー式構造を採用。通常GRヤリスはダンパーとスプリングが別体構造となっているが、レース用で高バネレートになると動きを抑えにくく、スプリングの選択肢も狭くなる。物理的に製作できるバネレートの高さにも限界がある。

そこでZEALでは、渡海監督とともにダンパーとスプリングが一体構造となるコイルオーバー構造で製作。レバー比の影響を受けにくくなることでストロークスピードを抑えつつ、直巻スプリングが使えることでX COILSなどスプリングに幅広い選択肢を持たせた。それによってリアサスの理想的なコントロールと、サーキットでの細かいセッティングが可能になる。

予選

土曜日はフリー走行&予選を開催。天候は朝から小雨が降り続く状況でフリー走行が10時30分より行われた。路面はウエット。#3、#13ともにウエット路面に合わせたセットアップを進めることができた。

予選は14時から開始。主催者判断によりA、Bドライバーの走行順を入れ替えて、Bドライバーから予選を開始。すでに路面はほぼ乾きタイヤはスリックタイヤ、セッティングもドライ用セットでの走行となった。

#13 ENDLESS GR YARISは石坂からアタック。2分18秒326でクラス3位を獲得。花里は2分19秒173でAドライバー予選5位となった。Cドライバーは予選結果には影響しないため、伊東は決勝を見据えたフロントタイヤ新品、リアタイヤはユーズドというセットで走行。順調に2分22秒台をマーク。Dドライバー岡田も2分22秒886と好タイムをマーク。

予選結果は2Lエンジンを積むライバル相手に3位を獲得。決勝レースが楽しみな順位となった。

決勝

快晴で迎えた3月19日決勝。やや肌寒いものの、晴れた鈴鹿サーキットは路面も完全に乾き開幕戦には最高のコンディションとなった。レース前にはエンドレスの創業者でありスーパー耐久エントラントリーグ代表でもあった故花里功へのセレモニーと黙祷が行われた。

クラス3位から石坂がドライバーでスタートし、3位で安定したラップを刻む。16周目にチーム全員がプロドライバー認定をされたことによるハンディキャップ90秒停止を消化。3位から5位にポジションを下げる。その後、3位までポジションを戻し28周目花里に交代。順調に走行をこなし、57周目岡田に交代。その後も順調に周回を重ね、79周目2位に浮上。83周目再度石坂に交代、2位でコースに復帰し優勝を目指してプッシュを続けた。

しかし、残り44分でシケインのクラッシュによって赤旗中断。そのままレースは終了となり、2位表彰台となった。トップの#743 Honda R&D Challenge FL5まで7秒差で、徐々に差を詰めていたところでのレース終了となり、嬉しくも悔しい結果となった。

Super 耐久の詳細については、チームの公式ウェブサイトをご覧ください。

https://supertaikyu.com/
ドライバー・監督コメント
●花里 祐弥

予選でタイムが振るわない部分がありましたが、大きく得るものがありました。新投入のリアサスペンションもクルマの旋回性能が上がり、良い方向性が見えました。次回の富士24時間ではLSDのタレを予測してのセットアップの精度を高めていきたいです。また今回投入した新開発のバンプラバーについて、ラバータッチストロークを予選・決勝で変えていくなど良いところをさらに引き出したいと思います。

●石坂 瑞基

最終スティントでトップまで徐々に差を詰めていたところで、レース終了となり残念です。スティント後半のペースの良さを感じていましたが、もっとタイヤを有効に使えるセットにすることでさらなレースでの強さを獲得できると思います。これまでの経験を活かしてもっとクルマを煮詰めていきたいです。

●伊東 黎明

(コンディション不良によりレース出走なし)

●岡田 整

決勝出走は2回目、昨年の富士24時間以来となりました。また初の鈴鹿サーキットでの決勝レースとなりましたが、黄旗やFCYもミスなく、レースペースも安定して走らせることができたと思います。またこの経験を次回に繋げたいと思います。

●監督 渡海 正雄

まだまだコンスタントラップを高めるために煮詰めたい部分があることがわかりました。ドライバーでは石坂選手の踏ん張りに助けられた部分が大きく、花里選手、岡田選手にはさらなる速さを身に着けてもらい、チームで頂点を目指したいです。