SUPER耐久 2019 レースレポート
第2戦 13号車 スポーツランドSUGO
[予選/4月27日(土)] 13号車 5位
Aドライバー/中山 友貴……………8位 AM 9:15〜 15分間 ウェット
Bドライバー/宮田 莉朋……………4位 AM 9:40〜 15分間 ウェット(赤旗中断あり)
予選レポート
開幕戦の鈴鹿ラウンドはマシンの製作が間に合わず休戦したが、第2戦にはギリギリ間に合うことができた。

今回は新しいチーム体制で挑む。レースはRS中春が担当、このあたりはこれまでと変わらないが、Aドライバーは昨シーズンの富士24時間で当チームのハチロクの助っ人としてステアリングを握ったSUPER GTドライバーの中山友貴、BドライバーにはF3で開幕連続ポール、第2戦で勝利している宮田莉朋。このレースの直後に行われる富士のSUPER GTでGT500マシンのステアリングも握る。これまで前シーズンのドライバーが一人は残り、他を入れ替えていくパターンで走ってきたが、新しい風を巻き起こしてもらうためにもこれまで違うパターンを選んだ。エンジンは伊藤エンジニアリングが担当。

じつは横浜ゴムからピレリに変更になってからウェットレースがないなかでの予選。シェイクダウンはしているものの細かなセッティングできていないだけに、この予選は厳しい状況だった。ウェットコンディションの中、Aドライバーの中山はマシンを必死にねじ伏せ1分49秒台にまで詰めていくがクラス8番手。このデータを参考に足回りのセットを変更、Bドライバーの宮田がアタック。赤旗中断などあり、荒れた予選となったが47秒台をマーク。宮田は「途中、引っかかってしまった。46秒台は確実だった。今の状況の中でできる限りことをやるしかない」と話す。結局、当チームは総合の5番手、3列目からのスタートとなった。

この第2戦の決勝レースは2レース制で、ハチロクが走るST-4クラスはST-5クラスとの混走Gr.2で、午後2時過ぎに決勝レースのスタートが切られる。
[決勝/4月28日(日)] 13号車 3位
PM 2:08 スタート 3時間レース(PM 5:08チェッカー) ウェット/ドライコンディション

決勝レポート
昼過ぎに雨は上がるが、外気温度は8℃、路面温度は12℃と低い。路面は部分的に濡れているため、発表はウェットと発表されたが、ライン上はほぼドライ状態なため、ほぼ全車がドライタイヤでグリッドに着いた。もちろん、当チームもドライタイヤを選択しているが、決勝レースも厳しい状況の中で戦わなければならなかった。まず、セッティングの問題。予選終了から決勝までの間に大きくセッティングを変更するだけの冒険が出ないため、限りなくウェットセットに近い状態で決勝レースに挑まなくてはいけなかった。

さらにもうひとつの大きな問題がドライバー2人体制で挑んでいる点。特に今回のレースは3時間とシリーズの中では最も短い。どこで義務付けられている2回のピットストップ(ドライバー交代を伴うピットストップ)を消化するかでレースの流れは大きく変わってしまう。

例えば、今回の路面状況ならタイヤ交換しなくても3時間を走り切ることが可能だ。ガソリンにしても2時間以上持ってくれる。

つまり、ドライバー3人体制のチームだと、仮にオープニングラップにFCYが掲示されても、このタイミングで1回目のピットストップを消化でき、選択肢はグッと広がる。一方、当チームのように、二人体制だとここまで選択肢を広げることはできない。

決勝レースは午後2時8分過ぎにセーフティカーが抜け、スタートが切られる。5番手からまずまずのスタートを切った中山だが思ったほどペースが上がらない。オープニングラップで7番手にまで後退。スタート直前にぽつりぽつりと落ちていた雨は、5ラップ過ぎには完全に上がり、中山のペースも1分37秒台から36秒台と上がり6番手にポジションを戻す。

11ラップ目、1回目のFCYが掲示され、トップ集団はピットストップするが当チームはコース上に残る。これで4番手に浮上するもトップ集団は、2秒以上も速いラップタイムで追い上げてくる。再び、6番手にまで後退。20ラップ過ぎ、2回目のFCYが掲示される。これで5番手に浮上。中山は我慢の走りで45ラップ目、約1時間20分まで走る。FCYなどが使えないまま、1回目のピットストップ。タイヤは交換せず給油して宮田にスイッチ、5番手のポジションで80秒前を走る116号車を追いかける。その4番手の116号車、3番手につけていた310号車が67ラップ過ぎに相次いでピットストップ。これで宮田は暫定ながら3番手に浮上。

116号車はピットストップの際、ラインカットの裁定を受け、64ラップ目、ドライブスルーペナルティ。トップを走っていた86号車はここで2回目のピットストップ。当チームのハチロクは、この時点でトップからは2ラップ遅れの3番手。

4番手にポジションを下げていた310号車にパスされ、当チームは上位入賞が厳しい状況にとなっていく。しかし、90ラップ過ぎ、レースが大きく動く。トップ争いをしていた86号車がスローダウン、ピットに戻ることに……。これで再び、当チームのハチロクは3番手に浮上。チェッカーまで残り20分足らずとなった95ラップ過ぎ、宮田から中山にスイッチ。ガス給油だけして、3番手のポジションをキープしたまま中山をコースに送り出す。

このまま、中山は3番手を守り切る形でチェッカーを受ける。

3時間のレースで事実上の2ラップ遅れ。今回はここまで厳しい状況ながら、ドライバーの粘りのある走り、さらにはメカニックのミスのないピット作業などで3位にまで残れた。しかし、次の富士24時間までに足回りやデフなどのセッティングを煮詰め、戦闘力のあるマシンにして挑まないと、まったく勝負にならないのも事実。

いずれにせよ、この勢いを富士にも持ち込み、昨シーズンの悔しさを笑顔で締めくくれるように頑張りたい。

ギャラリー
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