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■[予選] 3号車 悪天候により中止
Aドライバー/YUKE TANIGUCHI…… 霧+豪雨による悪天候のため中止
Bドライバー/山内英輝…………… 霧+豪雨による悪天候のため中止
Cドライバー/峰尾恭輔…………… 霧+豪雨による悪天候のため中止
前回の岡山ラウンドで連覇の夢は断たれたが、この他にもやり残していることがいくつかある。ポールポジションの獲得。全戦で表彰台に上がること。そして、ドライバーやメカニック、さらには当チームを応援してくれるスポンサーやファンのみんなが心の底から喜べるレースであること。とにかく、当チームには最終戦でやらなければいけないことがいっぱい残っていた。
最終戦の舞台となったオートポリスは、今回も悪天候に見舞われた。予選日の土曜日は、朝から数メートル先すら見えないほどの霧に加え、ゲリラ豪雨と言っていいほどの大きな雨粒が路面を叩きつけた。サポートレースが中止となり、なんとかできたGr.2(ST-4/5)の予選も赤旗の連続……。結局、Gr.1(ST-X/1/2/3)の予選は、早々に中止が発表された。じつはGr.1で走る4クラスすべてでチャンピオンが決定しているため、ポールポジション獲得で加算されるポイントも大きく影響しないこともあったからだ。で、決勝のスターティンググリッドは、前戦の岡山ラウンド終了時点のポイントランキングによって決められた。
これで今シーズン、やり残したひとつでもあるポールポジション獲得の夢が断たれた。 でも、3人のドライバーはこれまでになく燃えていた。 AドライバーのYUKE TANIGUCHは、もっと自分の力を見せたい。ステアリングを握る楽しさを体に叩き込みたい。
Bドライバー登録の山内は、昨シーズンの悔しさ(ST-4クラスで目の前にぶら下がっていたチャンピオンを逃したこと)をST-Xクラスで返したい。自分の走る幅を広げたい。 Cドライバーの峰尾は、今シーズンもうひとつ自分の走りができていない。このままでは引き下がれない。絶対に自分の走りをこの最終戦で見せてやろうじゃないか。
それぞれの想いを秘めて、翌日の最終戦に挑んだ。
■[決勝] 3号車 優勝
PM 1:44 スタート 3時間レース(PM 4:45チェッカー) ドライコンディション
朝の8時30分過ぎからGr2(ST-4/ST-5)の決勝レースが行われたが、それでも路面は完全に乾ききっていない。昨日のような深い霧に包まれているわけでもなければ、雨が降っているわけでもないのに……。不思議なサーキットだ。
9時過ぎにはGT-Rのドライバー&メカニックが集合。知っての通り、当チームはGr.2でハチロクも走らせている。岡山でチャンピオン決定かに見えたが1ポイント足りず、最終戦に持ち越しになった。じつは前日にポールポジションを取り、その時点でチャンピオンは決定していたのだが、決勝レースでの走りを応援しようと早めに集合していたのだ。みんなの応援によりハチロクはポール トゥ ウィンで念願のクラスチャンピオンに花を添えた。この勢いにのってGT-Rもいきたい。
午後1時44分過ぎ、スタートが切られた。ポールからスタートの24号車のGT-Rが逃げる。これを山内が追いかける形で始まった。今シーズンを振り返ると、このGT—Rが序盤から逃げ、リードを広げると、後方のペースに合わせて走るという展開がほとんどだった。追う立場となる当チームは、必死になってプッシュする。当然、タイヤを始め各部の負担は増大する。一方、逃げる24号車はコントロールしているので各部の負担は少ない。
とにかく、追い込まないと勝負の糸口は見えてこない。山内はスタート直後から非凡な走りで背後に迫る。1分48秒のハイペースで逃げる24号車に対し、山内も49秒台ながら食らいついていく。これまでのようには広がらない。6ラップ目に5秒近くにまで広がったが、ここからはラップ遅れのマシンも出始め、逆に3秒以内に縮まりだす。15ラップ目にはその差は2秒を切り、20ラップ目にはコンマ1秒というところにまで追いつめた。
スタートから1時間強が経過した36ラップ目、山内の目の前を走っていたトップの24号車がピットストップ。これで山内がトップに躍り出る。2番手に付けていたGT—Rもその直後にピットストップ。単独のトップに躍り出た山内は、ペースを落とすことなく、次にステアリングを握るYUKE TANIGUCHIのためにコンマ1秒でも広げておこうと、攻めの走りを見せる。
山内はスタートから1時間30分弱を走った44ラップ目、2番手に上がってきている24号車に対し75秒のリードを持ってピットストップ。タイヤ交換、給油を40秒で終わらせ、YUKE TANIGUCHIをコースに送り出す。24号車の前……。トップの位置でコースに戻ることに成功した。といっても、タイヤを暖めなければいけない。これまでだとコースに戻ってから3〜4ラップペースが上げられず、パスされてしまっていた事が多かった。でもこの最終戦でのYUKE TANIGUCHIは違った。攻めた。「絶対に抜かせないぞ」といった気迫の走りだ。翌ラップには51秒台、3ラップ目には50秒台にラップタイムを上げ、迫ってくる24号車に隙を与えなかった。 24号車はジェントルマンドライバーが乗らなければいけない最低乗車時間の36分が過ぎたところでピットストップ。
当チームは最後に乗る峰尾が乗れる最大乗車時間の72分を切るところまではYUKE TANIGUCHIがステアリングを握らないといけない。そのYUKE TANIGUCHIはペースも落ちない。勝利を手にするにはピットストップの時間を最小限に抑えないといけない。給油時間を抑え、タイヤ交換もしなければ、24号車の前でコースに戻れるはず……。「前で戻れれば、オレが抑える」と峰尾は、ピットに戻ってくるYUKE TANIGUCHIを待ち受けた。チェッカーまで走りきるギリギリの給油を終わらせてコースに送り出す。
24号車の前でコースに入れたが、その直後の1コーナーでトップの座は奪われてしまう。なんとか追いかけてトップに躍り出るチャンスを見つけたい峰尾だが、20ラップ以上走っているタイヤではプッシュしても50秒台がやっとだった。一方、トップに躍り出た24号車は49秒台でのラップも可能で、瞬く間にその差は広がっていった。峰尾に乗り代わってから7ラップ目にはその差が10秒以上にまで広がっていた。スタートドライバーの山内の顔も暗くなる。YUKE TANIGUCHIもこれまでにない疲労感にぐったりとしている。ピット内が沈黙に包まれる。 85ラップ過ぎには13秒以上にまで広がり、いつものように24号車は当チームとの差を見ながらの走りに切り替わっているのが明らかに分かった。
峰尾は50秒台の走りで追う。逃げる24号車はラップ遅れのマシンに引っかかると52秒台まで落とすが、その直後には49秒台と、完璧な走りを見せる。10秒前後のリードをキープする走りを見せていた24号車だったが、90ラップ過ぎには8秒前後までそのリードが縮まる。 この先に起きるまさかの事態が分からない当チームは「そこまで余裕を見せてきたか」と悔しさだけに包まれた。93ラップ目、明らかに24号車の走りがおかしい。タイヤ?? 違う。ガス欠らしい。その直後にピットストップ。サーキット内には歓声とため息が入り交じる。 峰尾はピットで給油する24号車を横目にトップに返り咲く。まさに鈴鹿の時と同じ奇跡が起きた。YUKE TANIGUCHIも山内にも笑顔が戻る。静かに見守っていたハチロクのドライバー&メカニックも歓喜に包まれる。
峰尾は逃げ切った。ピットに戻ってきた峰尾は、待ち受けていたYUKE TANIGUCHIと山内に抱きつく。メカニックにも声にもならない声で感謝を伝える。ヘルメットを脱ぐことなく、ピット裏のテントに戻る峰尾。SUPER GTも含めれば5年以上、当チームのマシンを握っているが、こんな光景は見たことない。ヘルメットを脱いだ瞬間、グシャグシャな顔になって大粒の涙を流している。これまでいくら頑張っても勝てない悔しさ。今回も、もう、ダメかと思いながらも必死になって追いかけていた。その頑張りが報われた瞬間だ。3番手のGT—Rとはそれなりのリードはあったが、24号車の前に出られないからと諦めていたら、ツキにも見放されて3番手に落ちていたかもしれない。峰尾の諦めない走りが奇跡を呼んだのだ。
YUKE TANIGUCHIも山内も「チャンピオンは逃したが、最高の形でシーズンを終えることができた」と口を揃えた。GT-Rにスイッチした元年だけにデータが豊富な24&5号車にいろいろな面で遅れをとっているのは仕方ない。それでもシリーズ前半はチーム力で乗り切り、後半にはそれなりに戦闘力あるマシンで戦うことができたその結果が全戦で表彰台に上がることで証明できたように思う。来シーズンもこのメンバーで、もっともっと感動できるレースができたら……。最終戦はST−4クラスを走るハチロクとのWウィンという、当チームにとっては最高の形で幕を閉じることができた。
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