
前戦のSUGOラウンドでは、執念で優勝をもぎ取り、ランキングも2位に浮上。この勢いで第3戦の舞台となる富士スピードウェイに乗り込んだのだが、厳しい戦いを強いられた。
トップスピードで勝るHONDA勢に少しでも近づくべく、昨シーズンも使用したこれまでと違うファイナル組んだデフ、さらには排気系も見直し、また、エンジンも対策パーツで組み直し、より耐久性の高いエンジンで富士に挑んだ。
ブレーキやフットワークの確認を中心に行うが、依然としてブレーキングやシフトダウン時にマシンのふらつきが出る状態だった。とにかくチェッカーをめざす。昨シーズンは中盤以降に雨が降り出し、大荒れとなっているし、今年も15時過ぎには雨が降るという予報も出ている。本来なら熱いバトルを繰り広げたいところだが、今回は我慢の走りに徹する。スタートを峰尾が担当し、谷口、峰尾、飯田の順でステライングを握り、セーフティカーなどが入ったときは臨機応変に対応していく事をレース前のミーティングで確認する。
ローリングから7時間先のチェッカーをめざして10時59分にスタートが切られた。外気温度は27℃、路面温度は39℃、この時期としてはそんなに熱くもなく絶好のコンディションの中、峰尾はすぐに3番手にあがり、最大のライバル2台のGT-Rを追いかける。24号車のGT-Rは思っていたほどペースを上げないため、峰尾はすぐに背後につき、チャンスをうかがう。12ラップ目の1コーナーで捉え、2番手にあがる。さらに7秒先を走るトップのGT-Rを追うが、15ラップ目の13コーナーでスピン。エンジンも止まってしまい、27秒のロス。4番手までポジションを落としてしまう。「シフトロックさせてしまって……」と話す峰尾。しかし、ここからは安定したラップで26ラップ目にBMW Z4を捉えて3番手に浮上。20秒弱、前を走る2番手のGT—Rは依然としてペースを上げていない為、40ラップ目には再び2番手にまでポジションを戻す。トップのGT-Rとの差は1分以上にまで広がっているが、十分にチャンスは残されていた。
スタートから約7時間が経過しようかという168ラップ目、4回目のピットストップ。プラチナ及びフレッシュ(一般)ドライバーが乗れる最大時間、さらには燃料などを計算した上で、峰尾が再びマシンに乗り込む。ここでもメカニックの正確な作業により1分のストップでコースに送り出す。その3ラップ後にGT-Rもピットストップ。再び、当チームのBMWはトップに躍り出る。その差は3〜5秒。遅いマシンに引っかかると、すぐにラップタイムは2秒以上も遅くなる状況でのバトル。
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