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■[予選] 3号車 2位
Aドライバー/YUKE TANIGUCHI…… 2位 AM 11:10〜 ドライ
Bドライバー/山内英輝…………… 3位 AM 11:35〜 ドライ
Cドライバー/元嶋佑弥…………… 3位 PM 12:00〜 ドライ
第2戦の舞台はスポーツランドSUGO。 ライバルとなる2台のGT-Rとの差は確実に迫っているだけに、このSUGOラウンドで当チームの存在を大きくアピールしたい。前戦のもてぎラウンドでは、スタビライザーにトラブルが発生し、ペースが上げられない中で2位に滑り込んでいる。 最大のライバル、1号車を楽に逃がしている限り、当チームの勝利は見えてこない。後方から追う。できるなら1号車の前で走る。これが今の当チームの狙っていることだ。
その第一歩となるのが予選。1号車の前でスタートを切る。開幕戦ではポールこそ取れなかったが、1号車の前でスタートを切り、十分に前でレースが展開できるかに見えた。今回も予選から 燃えていた。AドライバーはYUKE TANIGUCHI。実は15シーズンのBMW、16シーズンのGT—Rを駆り、Aドライバー枠のトップタイムをマークしている。「3シーズン連続を狙う」とマシンに乗り込むYUKE TANIGUCHI。結果は0.21秒遅れの2番手。開幕戦のもてぎでも速かったフェラーリは、スポーツランドSUGOでも速かった。チェッカーまで走りきれる力が付いてくると、恐ろしい存在になりそうな1台だ。
Bドライバーの山内。コースレコードに迫る1分20秒台をマークするが、このセクションの3番手。フェラーリ2台がワン/ツー。トップの8号車は19秒台に入ろうかというコースレコードを叩き出した。最大のライバル1号車は6番手で、山内はGT-R勢のトップに付け、目標に向けて一歩前進する。A/Bドライバーの合算による最終予選結果は2番手につけ、ライバルの1号車は3番手。開幕戦と同じグリッドからのスタートとなった。 これまで決勝当日の早朝に行われていたフリー走行はなく、決勝前に行われるウォームアップのみのため、Cドライバー枠の走行で元嶋がタイヤの皮むき、決勝セッティングの確認を行った。
■[決勝] 3号車 2位
PM 1:57 スタート 3時間レース(PM 4:58チェッカー) ドライコンディション
昨日にも増して、夏を思わせるような強い日差しが降り注いだ決勝当日。ピットガレージ内では21℃だが、コース側では25℃を超える中で始まったスタート進行。 開幕戦ではスタート直後の1コーナーでラインを阻まれ、トップに躍り出ることが出来なかっただけに、今回は……。スタート時間が近づくにつれ、山内の集中力も高まる。1時53分過ぎローリングが始まる。しっかりとタイヤをああためる山内。セーフティーカーがピットに入ってくる。ポールポジションのフェラーリがゆっくりと最終コーナーから上がってくる。 スタートライン手前から加速に入ったフェラーリと同時に山内もGO。牽制するかのようにフェラーリがアウト側の山内に近寄ってくるが、1コーナー手前で山内は、トップに躍り出ることに成功。1号車のGT-Rも2番手に浮上。逃げる山内は、追いかける1号車をオープニングラップからジワジワと引き離す。これまでと逆のパターンだ。
5ラップ目にはその差を1.8秒、8ラップ目には2.5秒と引き離す。10ラップ目にはST-3クラスのマシンに追いつきだす。ラップ遅れのマシンを上手くかわしていく山内。1号車は若干、引っかかり気味で、12ラップ目には6秒、22ラップ目には10秒以上にまで広げることに成功する。しかし、山内もコーナーでラインを塞がれると、すぐに2秒落ちとなってしまい、30ラップ過ぎには5秒台にまで迫られ、一進一退の攻防が続く。
50ラップ過ぎ(プラチナドラーバーが走れる最大乗車時間:40%/72分)、6秒強のリードを持ったところでピットストップ。当チームはタイヤ交換をしてYUKE TANIGUCHIにスイッチしたGT—Rをコースに送り出す。同一ラップにピットストップした1号車は、給油時間を抑えてのピットアウト。約15秒遅れの2番手でYUKE TANIGUCHIは追いかける。58ラップ目、コースに出ていたオイルに乗ってコースアウト。幸い大きなダメージはなく、コースに戻る。ラップ遅れのマシンに引っかからなければ23秒台と速いラップで追うYUKE TANIGUCHI。
スタートから1時間47分が経過した71ラップ、1台のマシンがクラッシュ。これによりセーフティーカーがコースに入る。このタイミングで1号車がピットストップ。これに合わせて当チームもピットに滑り込んでくる。元嶋にスイッチ。タイヤは無交換でコースに送り出す。ライバルの1号車は、タイヤ4本交換。1回目のピットストップの際、ガス給油を抑えた分、この2回目はやや長め。これで1号車の前でコースに戻ることに成功する。セーフティーカーの真後ろに当チームGT-Rと1号車のGT—Rが続く。
チェッカーまで残り1時間になろうかというところでセーフティーカーがコースから抜け、レース再開。1秒を切るテール・トゥ・ノーズのバトルが繰り広げられる。ラップ遅れのマシンに引っかかると、バンパー・トゥ・バンパーにまで迫ってくる1号車。逆に当チームと1号車の間にラップ遅れのマシンが入り込むと1秒強にまで広がる、まさに手に汗を握る緊張したバトルが繰り広げられた。
しかし、その緊迫したバトルは意外に早く決着がついた。87ラップ目の最終コーナーの立ち上がりでラップ遅れのマシンにラインを塞がれ、加速するのが遅れた元嶋。逆に1秒ほど遅れを取っていた1号車は、元嶋がこじ開けたラインを使って立ち上がる。このアクセルを開けるコンマ数秒の遅れは、ストレートであっさりと並びかけられ、そのまま1コーナーでのライン取りにまで影響してしまった。
1コーナーで曲がりきれずオーバーラン。すぐにコースに戻ることは出来たがトップの座を譲ることに……。それでも食い下がる元嶋だが、2回目のピットストップでフレッシュタイヤに替えている1号車に対し、40ラップ近くに達しているユーズドタイヤでは……。なんとか100ラップまでは2秒以内で追走していたが、タイヤの摩耗が進むに連れ、その差はジワジワと広がりだしていく。
結局、その差を詰めることは出来ず、このSUGOラウンドもトップの座は1号車に奪われてしまった。ただ、これまでにない走りで1号車を追いつめることに成功。実力でお立ち台のいちばん高いところにまできたのも事実。もう一度、しっかりと気持ちを引き締めて、次回の鈴鹿ラウンドでは……。トップの座をもぎ取るべく、鈴鹿に乗り込みたい。
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