
鈴鹿ラウンドでチャンピオンの夢は完全に断たれてしまったが、この最終戦で上位入賞を果たせば、表彰対象となるランキング5位以上に入れるだけに、気合いを入れて最終戦の舞台となるオートポリスに乗り込んだのだが……。また、今回はCドライバー登録の小河 諒が鈴鹿でサーキットであるハチロクのワンメイクレースに参戦の為、欠場。過去、当チームのランエボやポルシェで参戦したときにスポットでステアリングを握った山内。ここ数年はSUPER GTでランボルギーニやメルセデスのステアリングを握り、非凡な走りを見せている。
決勝当日も安定しない天候だった。厚い雲が覆っていたかと思うと、いきなり明るい日差しが差し込んできたり、雨が落ち込んできたり……。それでもサポートレースなどにより、決勝が始まる頃には、路面(明け方まで雨が降っていた)も乾くと思えたが、意外に時間がかかり、ハーフウェット状態までしか回復していなかった。当チームも含め、全車、ドライ用タイヤを装着。午後1時20分過ぎ、路面温度18℃、外気温度15℃というコンディションの中、ローリング始まった。フリー走行後に確認した通り、スターティングドライバーは小泉。基本的にタイヤ交換をせずに山内が引き継ぎ、最後、村田が新品タイヤに交換、追い上げる作戦を選んだ。
最後尾からスタートのため、前方のいるのはラップタイムで8秒近くも遅いST-5クラスのマシン。いつものようにアクセルを踏んでしまうと、フライング判定されるのは必死。冷静な走りが要求された。最初の難をクリアした小泉は、オープニングラップでST-5クラスの後方集団、さらに2、3ラップ目にトップ集団をパスして、4、5ラップ目には同じST-4クラスの後方に追いついた。タイム的にはクラス5番手付近のタイムで走れるため、すぐに数台を抜き、クラス10番手にまでポジションを上げた。
9ラップ目にピットストップ。山内にスイッチする。この後、次なる試練が襲う。小泉が走行中にST-5クラスのマシンと接触、左側のミラーを飛ばしているため、オレンジボール(ピットして応急処置)が提示される可能性あり。いつオレンジボールが出されても対応できるように、ピット内ではその準備に追われる。2分6秒台のラップで追い上げ、20ラップ過ぎには9番手にまでポジションを上げていった。50ラップ過ぎ、5番手のポジションから山内がピットに滑り込んでくる。タイヤ交換、ガソリン給油して村田にスイッチ。7番手で村田はレースに戻る。
このポジションはピットストップのタイミングがずれているため暫定ではるがで、実際は4番手あたりだった。村田が気合いの入った走りで追い上げだした直後、さらなる不運が起こる。後方を走っていたハチロク2台が接触、このマシンを撤去する為に十数分間、セーフティカー先導となる。この間に2回目のピットストップを終わしていないマシンが続出。当チームはすでに2回目のピットストップを終わらせていた為、4番手に上がっているとは言え、村田が蓄えたリードはゼロになってしまった。レース再開。村田は慎重になりすぎたのか、5番手に後退。その後、シビック、インテグラとサイド・バイ・サイドの激しい4番手争いを展開する。残り5ラップを切ったところで、レース序盤に起きていたミラー脱落の注意がオフィシャルから出た為、急遽、ピットストップしてミラーの修復に入る。まだ、オレンジボールが提示されていないので、そのまま走りチェッカーを受ける事も可能だが、レース後にペナルティと判断されると、1分の加算となり、10番手以下になる可能性があるため、チームはこのタイミングでの修理を選択した。結局、当チームのハチロクはクラス6位、5台が参戦したハチロク勢では2番手でチェッカーを受けた。試練の連続だったが完走できたのは嬉しいが、目標としていたランキング5位以内には届かず、悔しい形でシーズンを終える結果となってしまった。
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