SUPER耐久 2018 レースレポート
最終戦 3号車 岡山国際サーキット
[予選/11月3日(土)] 3号車 5位
Aドライバー/YUKE TANIGUCHI…… 4位 PM 14:55~ 10分間 ドライ
Bドライバー/山内 英輝…………… 5位 PM 15:30~ 10分間 ドライ
Cドライバー/銘苅 翼…………… 3位 PM 15:50~ 20分間 ドライ
予選レポート
今シーズンの3号車は厳しいレースが続いた。それでも前戦ではなんとか勝利を引き寄せることができただけに、この最終戦でもいい走りを見せて2018シーズンを締めくくりたかったが、思うようなレースができず、最後まで悔しさが残る結果となってしまった。

金曜日に設けられた公開練習で銘苅がまさかのコースアウト。銘苅にケガはなかったもののマシンは半壊状態。メカニックが必死になって修復にかかる。夜になってからは、13号車のメカニックも助っ人に入り、なんとか形になるが、走ってみないことには、どこまで復旧できているかはわからない。最終戦は予選が行われる当日の午前にフリー走行の枠が設けられていたため、ここでマシンのチェックを行えたが、細かなセッティングをやれるほどの時間はない。 いわゆる、出たとこ勝負だ。

じつはマシン以上にダメージを負っていたのは、銘苅だった。体ではなく、気持ちだ。 知っての通り、スーパー耐久などのレースは、多くの人間が関わっている。ドライバーは複数だし、メカニックは給油やタイヤ交換などなど、いろいろな仕事がある。間違いなく団体行動だ。耐久のドライバーは速く走るだけじゃ務まらない。例えば、チームを引っ張っている山内は、YUKE TANIGUCHIや銘苅が速く、なおかつ乗り易いセットを見つけ出さないといけないし、マシンへの負担を最小限に抑えた走りをしないといけない。見えない部分の仕事が多い。

今シーズンから当チームのGT—Rのステアリングを握っている銘苅は、ここまで大きく飛び出したりすることもなかったし、安定した速さを見せていた。

何が原因で飛び出したかはわからない。ただ、わかったことは銘苅の走りに元気がなくなってしまったことだ。「安全に……」という気持ちが強くなってしまい、銘苅らしい速さが見られない。

こんな状況の中で何も感じずに走れる無神経なドライバーでも困るのだが……。

結局、予選はセットが決まっていないことに加え、アウディ勢の速さがグンを抜いていて、当チームのGT—Rはクラス5番手に沈んでしまう。

[決勝/11月4日(日)] 3号車 5位
PM 13:38 スタート 3時間レース(PM 16:39チェッカー) ドライコンディション

決勝レポート
決勝当日は午前にST-4&5クラスの決勝レースが行われ、当チームのGT−Rが走るST-Xクラスは午後1時30分過ぎ。

今回は銘苅の走行を最小限に抑える作戦をとった。プラチナドライバーの山内を乗車できる72分ギリギリまで走らせる作戦だ。マシンがきっちり決まっていなくても、諦めたくない。やる以上は全力で向かうのがエンドレスだ。

スタートドライバーは山内。スタート直後はどのマシンもポジションを守るのに必死だ。前を走るマシンは、山内にパスされまいとラインを塞いでくる。山内は落ち着いている。ここでは無理をしない。オープニングラップ、ポールからスタートのアウディが大きく後退。3番手からスタートした81号車のアウディは、フライングスタートの判定でドライブスルーのペナルティ。

山内は5ラップ目には3位にまで上がっていた。いつもだと前2台にジワジワと引き離されていくのだが、この日は食らいついていく。ラップ遅れなどのマシンに引っかかり、2番手を走るGT-Rとの差が5秒にまで広がることもあったが、すぐに追いつき、30ラップ前にはその差1秒を切るところにつけ、前半の見せ場を作った。40ラップを過ぎてもテール トゥ ノーズのバトルが続く。

44ラップを走りきったところで山内はピットに飛び込んでくる。2番手の GT—Rも同一ラップでのピットストップ。この1回目のピットストップで前に出たいところだったが、給油量など違いから3番手キープのままで銘苅はコースに戻る。先にピットアウトした2番手のGT—Rとの差は約17秒。これまでの銘苅なら詰めていくのだが、まだ、精神的ダメージからは立ち直れていないようで思うように詰められない。70ラップ過ぎ、当チームより約14秒ほど前を走るGT—Rがピットストップ。予想していた通り、やや長めのピットストップだ。ここで少しでもタイム差を詰めて、YUKE TANIGUCHIにスイッチしたい。87ラップ目、銘苅からYUKE TANIGUCHIにスイッチする。トップは24号車のGT-R。ここから約33秒遅れて、当チームのGT—Rが追いかける展開となった。今回はコースイン直後からYUKE TANIGUCHIがプッシュできるようにタイヤなどを調整。そのセットがズバリ的中。コースインして2ラップ目から安定したタイムで走る。チャンピオンを決めている99号車に2番手の座を奪われるが、YUKE TANIGUCHIは落ち着いてラップを重ねていく。

しかし、後方から2台のアウディがとんでもなく速いラップタイムで迫ってくる。 結局、最終戦は5番手でのチェッカーに終わり、最高の締めくくりとはならなかった。しかし、ドライバーはもちろん、メカニック、キャンギャル……と、チームに携わる人間すべてが持てる力を出し切ったレースだったのも間違いない事実だ。勝利から果てしなく遠い位置にいたがそれでも全力で挑むというエンドレスの精神を見せられたとは思います。

1年間、応援してくれた全国のファンの皆様、さらにはバックアップしていただいたメーカー様、ありがとうございました。

2019シーズンの体制は、現段階では未定ですが、来シーズンもサーキットで熱い走りを皆様_に見せられることをお約束して……。本当にありがとうございました!

ギャラリー
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