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■[予選] 13号車 5位
Aドライバー/小河 諒…… 5位 AM 8:50〜 ドライ
Bドライバー/高橋 翼…… 4位 AM 9:15〜 ドライ
Cドライバー/花里佑弥…… 3位 AM 9:40〜 ドライ
第2戦の舞台となるのはスポーツランドSUGO。この週末は気温がグングンと上昇し、昼近くには夏を思わせるような日差しがふり注いだ。
今回も前戦の開幕戦同様、2クラスに分けての開催となったが、クラス分けは、Gr1がST–X、ST-TCR、ST-1、ST-2、ST-3の5クラス(全26台)。 Gr2はST-4、ST-5の2クラス(全27台)。各グループとも土曜日の早朝から予選が行われたが、グループ2は、午後2時過ぎから3時間の決勝レースというハードスケジュール。それでも今回の救いは開幕戦では最も速いST-Xのマシンとラップタイムで10秒も遅いST-4クラスのマシンが一緒に走らなくてよかった点だ。今シーズンから当チームに加わった高橋はフォーミュラ畑出身。花里に至ってはフレッシュマンのハチロクレースしか経験がないとなると、こういったスピード差があるマシンとの混走レースは厳しい。とにかく、スーパー耐久は、他にない独特なレース。経験を積んでいくしかない。
今回の予選ではマシンに問題もなく、アタック中も大きくロスするほどラインを塞がれる事もなかった。まずまずの状況の中でAドライバーの小河もBドライバーの高橋もアタックできた。しかし、ポジション的には総合5番手。最大のライバルと思われた86号車に至っては、1秒以上も速い。S2000やシビックといったホンダ勢だけでなく、ロードスターも今シーズンは速い。確かに当チームのマシンには、開幕戦で入賞しているからウェイトハンディ(今シーズンからウェイトハンディ制を採用)が課せられているが、この状況では連覇どころか、表彰台に上がるのも厳しいかもしれない。
当チームの最大の武器は「チーム力」。天候の急変/セーフティーカー導入/レース距離が長くなれば、このチーム力を最大限に生かせるが、シリーズの中心となっている3時間レースだと 生かすのが難しい。これは結果論に過ぎないが、今回のレースで完走できなかったグループ2のマシンはわずか4台。これまでは「速さはあるものの耐久性がない」といったマシンも多かったが、今回は違った。確実に走りきれる性能が秘められている。 この「チーム力」を最大限に生かして、このピンチを乗り切るしかないのだ。
■[決勝] 13号車 2位
PM 2:18スタート 3時間レース(PM 5:19チェッカー)ドライコンディション
予選終了後、メカニックが各部のチェックを手際よく行なっていく。ドライバーもドライバー交代の練習を行う。決勝前のミーティングでは、セーフティーカーが入った時などのことも想定して確認が行われる、12時過ぎ最終コーナーよりに広がっていた厚い雲が急接近。ポツリポツリと雨が落ちだす。雲の流れ方からすると、すぐに止むように見えたが、どのくらい降るのかは分からない。路面を濡らすほどなのか、そうでないのか。いずれにしても、レインタイヤも用意しておかないといけない。ピット裏は慌ただしくなっていく。結局、この雨は路面を濡らすことなく止み、決勝レースはドライコンディションの中で始まった。
午後2時18分過ぎ、1ラップのローリングからスタートが切られる。スタートドライバーの小河は、まずまずのスタートを切るがポジションアップにはつながらない。予選で圧倒的な速さを見せた86号車は、この決勝レースでもスタートから逃げまくる。2番手に上がっていたハチロクにラップタイムで1秒、当チームのハチロクとは1.5秒以上速いラップタイムなのだ。なんとか離されないようについていきたい小河だが、トラブルから最後尾スタートとなったS2000が異様な速さで迫ってくる。7ラップ目には、このS2000に5番手のポジションを奪われてしまう。このS2000は15ラップ過ぎにピットストップ。当チームは再び5番手にポジションを戻す。30ラップ過ぎ、1回目のピットストップが始まる。トップの86号車と当チームのハチロクとの差は36秒にまで広がった40ラップ過ぎ、小河がピットに滑り込んでくる。当チームは少しでも差を詰めるために、タイヤは左側のみ交換して、高橋に乗り換わったハチロクをコースに送り出す。これでポジションは8番手にまで落ちるが、ほとんどのマシンが1回目のピットストップを終わらせた50ラップ過ぎには、当チームのハチロクも4番手にまでポジションを上げる。
55ラップ過ぎ、86号車がピットでの作業違反でドライブスルーのペナルティが課せられる。最後までピットストップを伸ばしていた55号車が59ラップ目にピットストップ。これで当チームは2番手に浮上、86号車を追う展開となるがその差は35秒。高橋は必死の走りを見せているのに、その差はジワジワと広がっていく。71ラップ過ぎ、トップの86号車が2回目のピットストップ。これで86号車の前に出るが、その差は40秒弱。当チームもピットに入ると、再び2番手に戻ってしまう。それよりも気になるのは、3番手に上がってきているロードスターの存在だった。トップスピードで10㎞/h近くも速い。2回目のピットストップでタイヤ交換をしなければ、2番手を守れる。ただ、1回目のピットストップでは左側のみしかタイヤ交換していない。右側が最後まで持つかは分からない。ただ、4本交換をしてしまうと、1秒近く速いラップタイムで追い上げてきているロードスターの後方に落ちるのは必死だ。 どうするか? 当チームは4本交換でいくことにする。
83ラップ過ぎ、高橋がピットに滑り込んでくる。4本のタイヤ交換を済ませ、再び、小河に乗り換わったハチロクをコースに送り出す。これで3番手に後退。その差は7秒弱だ。ジワジワと追いつめていく。91ラップ過ぎ、ようやくその差は5秒を切る。100ラップにはその差を3.3秒にまで詰めるが、ST-5クラスのマシンがコーナーにいると、再び、4秒差に広がる。なかなか詰まらない。それでも108ラップ過ぎ、いっきに2秒近く詰めて、その差は1秒を切る。すでにチェッカーまで5分を切っている。
110ラップ目、完全にロードスターの背後に迫った小河。バックストレッチから馬の背コーナーでイン側に付ける。ロードスターはアウト側から立ち上がりSPコーナーに向けてイン側に……。 交錯する形になる。小河がロードスターを押す形で接触。小河はそのまま、コースの残り、走り続けるが、ロードスターはストップしてしまう。 最終的にプッシングという裁定が下され、当チームのマシンに対して、レース後、35秒の加算となった。ただ、3番手に付けていたS2000とは38秒差あったため、ギリギリ2位に踏みとどまることができた。また、小河はレース後、ロードスターのチームに行き、遺恨が残らないよう謝罪している。
ランキングは代わらず3位。トップに付ける86号車とは9ポイント。2番手のS2000とは6ポイント差の3番手。次回の鈴鹿ラウンドは、タイムアタックの予選、レース形式の敗者復活。そして、4時間の決勝……と、ハードな闘いになるのは必死。 トップ2チームとの差を詰めるべく、鈴鹿に乗り込みたい。
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